前の2本では、Kanboxの現在の機能とリンクの解析について書いた。今回はその続きで、保存したあとの話を書く。しばらく経ってから、どうやってそれを見つけ直すか。
タイトルを覚えていることもあれば、「先週保存した」「小紅書(シャオホンシュー)の」「たしかレシピだった」くらいしか覚えていないこともある。手がかりが違えば、必要な入口も違う。Kanboxには今、検索、絞り込み、タグ、ノート、ランダム振り返り、ウィジェットがあり、それぞれ違う場面に向いている。
単語をひとつだけ覚えているなら、まず検索
1本目のイスタンブールの写真のグループを例にすると、完全なタイトルを覚えていなくても、「イスタンブール」で検索すれば見つかる。今のところ検索対象は保存済みのタイトル、本文、作者、タグ、ソースドメインで、ネット全体を探し直すわけではない。
ソースドメインもマッチングに含まれる。あるリンクの本文が解析できていなくても、サイトのドメインで範囲を絞ることは試せる。URLしかないからといって、まったく見つけられないというわけではない。
結果は「すべて」「コンテンツ」「作者」に分かれる。「すべて」では関連する作者を先に表示し、そのあとにマッチしたコンテンツを表示する。保存したものだけを見たいときは「コンテンツ」に切り替える。作者はマッチした保存内容から集約されたもので、プラットフォームのユーザーを別途検索したわけではない。同名の作者もプラットフォームや識別可能なアカウント単位で区別され、そのまま混ざることはない。
カードにはマッチした文字が示されるので、なぜその結果が出たのか判断しやすい。詳細を開いて戻るときは、元の結果リストの位置が保たれる。毎回最初からめくる必要はない。
今はキーワードの部分一致で、セマンティック検索ではない。「夕飯何食べよう」と入力しても、すべてのレシピを探したいのだと自動的に解釈してくれるわけではない。画像や音声も検索時に追加で認識しているわけではない。何を検索できるかは、すでに保存されている文字とタグ次第だ。本文が取得できておらず、自分でも説明を補っていなければ、検索の手がかりは当然少なくなる。

Kanbox-03 フロー図:検索が調べるのはすでに保存された手がかり
作者の結果はマッチした保存内容の集約から来ており、元のプラットフォームにユーザー検索をかけているわけではない。キーワードの部分一致もセマンティック検索ではない。保存されていない本文、画像の中身、音声の中身が、勝手に検索の手がかりになることはない。

Kanbox-03 スクリーンショット:撮影というキーワードの横断検索結果
「撮影」で検索すると、作者の結果に小宇宙(シャオユーチョウ)、豆瓣(ドウバン)、小紅書が現れ、下にマッチした保存内容も表示される。今回のサンプルでは作者の結果が3件、保存内容の結果が3件。タイトル内のヒット語には印がつく。どこで見たか思い出せないときは、まずひとつの単語で範囲を絞るといい。
ソースや時間だけ覚えているなら、絞り込み
最近保存した小紅書の内容だと覚えているなら、まずソースを限定し、次に保存時間を選ぶほうが、キーワードをあれこれ試すより直接的だ。ホームではコンテンツタイプで絞り込んだり、星マークだけを表示したりもできる。
ここでいう時間は「いつ保存したか」であって、元のコンテンツの公開日時ではない。何年も前の記事を今日保存したなら、それは今日の保存として出てくるべきだ。小さな違いだが、「先週保存したもの」を探すときには結果に直接影響する。
絞り込みは重ねがけできる。ソース、時間、タグを選ぶと、それらすべてを満たす内容が表示される。結果が空でも、保存していないとは限らない。条件が多すぎるだけかもしれない。まず時間を緩め、次にタグを外し、最後にソースだけ残して一度検索してみるといい。
並べ替えと絞り込みは別物だ。絞り込みはどれを見るかを決め、並べ替えはそれをどう並べるかを決める。最近保存したものを数件見たいだけなら、保存時間の新しい順にすればよく、分類を一式先に作る必要はない。

Kanbox-03 フロー図:絞り込みは積集合、並べ替えは順序を変えるだけ
図の「最近」は保存時間のことで、元記事の公開時間ではない。ソース、時間、タグと重ねるほど範囲は狭くなる。結果が出ないときは、まず条件を減らす。これまで一度も保存したことがないと決めつけるのは早い。

Kanbox-03 スクリーンショット:小紅書で絞り込んだ画像と動画のグリッド
小紅書だけを表示すると、旅行のフォトセット、レシピ動画、その他の画像ノートが同じグリッドに戻ってくる。フォトセットには画像枚数のバッジがつき、動画には再生の入口が残る。上部では引き続きタイプ、保存時間、並べ替えで範囲を絞れる。ここでは実際の保存画面を表示し、縦画面の元の比率を保っている。カードを宣伝ポスターのように並べているわけではない。
タグ、星マーク、コレクションは、それぞれ役割がひとつ
レシピを例にすると、ひとつの内容に「料理」と「時短」の2つのタグを同時につけられる。どちらかひとつの分類にしか入れられない、と悩む必要はない。
「クイック切り替え」で単一選択モードをオフにすると、複数のタグを続けて選べる。今のところ複数選択時はそれらのタグすべてを満たす必要がある。「料理」と「時短」を選ぶと、両方を持つ保存内容を探すのであって、2つのタグの下にあるすべての内容を混ぜるわけではない。タグが増えるほど範囲は狭くなる。これは使うときに覚えておきたい。
星マークは、近いうちにもう一度開くつもりの内容に残しておくといい。たとえば週末に試したい料理、これから読むプロジェクトなど。これは独立したマークなので、「重要」のために星マークと同じ意味のタグをわざわざ作る必要はない。どの内容に星をつける価値があるかは自分で決めればいい。アプリがユーザーを採点することはない。
コレクションはまた別の階層の整理だ。今の「インスピレーションコレクション」は名前、説明、順序つきのタグの組を保存し、メンバーはタグであって保存内容のコピーではない。たとえば「キッチン」というコレクションを作り、「料理」「食材」「調理器具」を並べておけば、ひとつの入口からこれらのテーマに切り替えられる。
コレクションのカバレッジ件数は、その中のいずれかのタグにマッチする保存内容を数える。同じ保存内容が2つのメンバータグを持っていても二重には数えない。ホームで複数タグを選んだときの「すべて満たす」とは数え方が違う。コレクションを削除しても、保存内容につけたタグは消えない。
タグ管理ページには使用済みタグとその件数が並び、タグをタップするとホームの絞り込みに戻れる。ある内容のタグを変更するときは、やはりその内容の中で操作する。タグのない保存内容にも専用の入口があり、あとで整理できる。保存するときに分類を終わらせる必要はない。

Kanbox-03 フロー図:複数タグの積集合と、コレクションのカバレッジの和集合
4つのサンプル保存内容で件数を説明する。Aはタグが2つ、Bは料理だけ、Cは時短だけ、Dはどちらもない。ホームで2つのタグを同時に選ぶとAだけが残る。コレクションがいずれかのタグをカバーする場合はA、B、Cの3件で、Aを重複して数えることはない。
ノートには自分に必要な一文を書く
原文がすでに説明していることを、もう一度書き写す必要はない。もっと役に立つのは、原文にはない、自分にしか関係しない説明を残すことだ。
たとえばレシピに「週末に試す、先にエビを買う」、撮影の保存内容に「2枚目の窓枠の構図を参考にしたい」、ポッドキャストの1話に「18:30のこの部分をもう一度聴く」と書く。これらはあくまで記録の例で、長い感想文にする必要はない。
Kanboxのノートは単独で書くことも、ひとつの保存内容に関連づけることもできる。単独のノートは思いつきや自分の画像に向いている。関連づけたノートは元の保存内容と一緒に見るので、この一文が何についてのものか分かる。
ひとつの保存内容に複数のノートをつけられ、書いた時間順に並ぶ。まず思いつきを記録し、数日後に実際に試したことを補足する。一言を追加するために元の記録を書き直す必要はない。
ここでいうポッドキャストの時間点は、今のところ自分で書いた文字であって、自動生成されたチャプターではない。タップすれば該当の秒数に飛ぶ、と約束しているわけでもない。ノートには独自のタイトルと本文があり、検索の手がかりになる。元の保存内容の本文を書き換えることはなく、2つは別々に保存される。

Kanbox-03 フロー図:自分の説明と元の保存内容は別々に保存される
関連づけたノートは文脈を保ち、単独のノートは自分の考えや画像のためにある。ひとつの保存内容に複数のノートを時間順に追加できる。ポッドキャストの時間点は今のところ文字の記録で、自動でジャンプするチャプターではない。

Kanbox-03 スクリーンショット:レシピと撮影の手がかりを自分のノートに書く
ノートページに原文を貼り直す必要はない。このデモノートには「週末に何をするか」だけを書いている。まず日食記の3食材のごはんのおかずを試し、次にイスタンブールの窓の撮影ノートを整理する。内容は前に保存した公開リンクから来ており、文字は今回専用のシミュレータで実際に入力して保存したもので、空白ページのプレースホルダーではない。
探す目標がないなら、ランダムに数件めくる
検索はまず単語を思いつく必要がある。ランダム振り返りは、明確な目標がなく、ただ手持ちの保存内容をめくりたいときに向いている。
今は入ったときの絞り込み結果をもとに、1回の振り返りを作る。先に「撮影」で絞ればその範囲だけをめくるし、星マークから入ればそのときの星マークの絞り込み結果だけを使う。めくっている途中で範囲外のものが突然混ざることはない。
1回が始まると候補の範囲は固定される。その間に新しく保存した内容は加わらず、最初の抽選では重複しない。「前へ」「次へ」で今回の履歴をたどれる。抽選の単位は保存内容ひとつであって、画像1枚ではない。だから11枚の写真のグループも1件として数える。
この回を見終わっても、こっそり次の回が始まることはない。振り返りには終わりがあり、いつまでも終わらない別のフィードになる必要はない。途中で削除された内容は今回から除かれ、読み込みに失敗したときは再試行を促す。表示できなかった内容を「見た」ことにしない。
振り返りでも保存内容の詳細が開く。もう一度目を留めたい内容があれば、そのまま星マークやタグをつけたり、ノートを補ったりできる。ただ、入口がひとつ増えたからといって、みんながよく使うと証明されたわけではない。この部分は今後の使われ方を見る必要がある。

Kanbox-03 フロー図:ランダム振り返りは今回の範囲を固定し、始まりも終わりもある
始めるときに絞り込みの候補を固定し、あとから追加した保存内容は差し込まない。今回の最初の抽選は重複せず、前へと次へは履歴をたどる。削除や読み込み失敗も、見たことにはできない。
ウィジェットはもっと短い入口をひとつ残す
ウィジェットは詳細ページをデスクトップに引っ越す必要はない。タイトルかカバーを置き、タップすれば対応する保存内容が開けば十分だ。
今は最近の保存、星マーク、指定したフォルダ、手動固定から選べる。表示方法もカバー優先、文字優先、画像と文字の混合の3種類がある。指定したフォルダはコレクションのタグ範囲を使い、手動固定は追加した順に表示したい項目を保つ。
たとえば週末が近ければ、試すつもりの料理を固定する。プロジェクトを進めているなら、そのプロジェクトの保存内容をデスクトップに置く。ウィジェット内の各内容にはそれぞれのジャンプ先があり、タップしたものが開く。
これはメインアプリが共有ストレージに書き込んだスナップショットを読み込むのであって、表示されるたびに元のプラットフォームへ再リクエストしているわけではない。更新時間もシステムのスケジューリングと予算の影響を受ける。コードで更新時間を申請しても、システムが時間どおりに実行する保証はない。この点はAppleのWidgetKitのドキュメントにも書かれている。

Kanbox-03 フロー図:ウィジェットはスナップショットを読み、更新のタイミングはシステムが決める
メインアプリが共有スナップショットを書き込み、ウィジェットは自分の表示設定に従って読み込む。個別の項目のジャンプ先をタップすると、対応する保存内容が開く。更新時間を申請しても、システムが時間どおりに実行するとは限らない。
まず少ない内容で流れを整える
1本目のあの数件で試すなら、すべてを真面目に整理する必要はない。撮影にタグをひとつつけ、レシピに星マークをつけ、ポッドキャストの下に一言メモを書き、それぞれキーワード、タグ、星マークで見つけ直す。いくつかの入口がそれぞれ役に立つかどうかは、一度やってみればはっきりする。
今はまだ制限もある。検索にセマンティックな理解はなく、ホームの音声タイプの絞り込みはまだ選べず、コレクションも自由に項目を放り込めるフォルダではない。解析で読み取れなかった内容は、検索や振り返りのページに移っても自動で補われることはない。
これは2026年10月2日時点の実装の記録だ。今後は、どの入口が実際にめくる回数を減らしてくれるのか、どれが見た目は揃っていても実際にはほとんど使われないのか、を見ていきたい。まずこうした具体的な問題をはっきりさせてから、機能をさらに増やすかどうかを決める。